不破湊、鮮烈な新曲「ディストーションと抱擁」MVで魅せる ― 心を揺さぶる青春の一篇

不破湊（にじさんじ所属）の新たな楽曲「ディストーションと抱擁」が、アニメーションMVとともに登場し、リスナーたちの心をしっかりと掴んだ。個性あふれる歌声とドラマティックな映像美が織りなす本作は、日常の中に潜むすこし切ない青春の瞬間を描き出す、忘れがたい一曲となっている。

複雑な心模様を描く歌詞とメロディ

Deu (PEOPLE 1)が手掛けた歌詞は、冗談ばかりだった日常から一歩踏み出し、大切な人と過ごす「今」を、時に不器用に、時に鮮烈に切り取っていく。秒針が進み続ける世界で、取り残されたような寂しさ、でも「君と朝まで一緒にいたい」と願う揺れる心。リスナーは曲の冒頭から共感の渦に巻き込まれる。

「名前を呼んで抱き寄せて触れてみたいのに こんなに近くて遠い僕らは——」というフレーズには、不破湊らしい等身大の葛藤と、その中で生きる人間味がたっぷり詰まっている。Buddy（仲間）を大切にする不破湊の魅力が、歌詞全体から自然と伝わってきた。

アニメーションMVで紡がれる“僕ら”の記憶

映像は、production iRi・山下RIRIをはじめとする豪華スタッフ陣によるアニメーションMV。仲間たちと車を走らせる青春の一場面や、普段より少しお洒落な服で乾杯する描写が印象的だ。映像と楽曲が見事にシンクロし、リスナーの気持ちまでも一緒に旅へと誘ってくれる。

MV特有の色彩とカメラワークが奏でる温度感は、“いま、ここ”でしか味わえない儚さを際立たせ、不破湊の世界観に奥行きを与えている。

リスナーとの一体感、そして“現在”へのメッセージ

「どうでもいいんだ現在以外は」と歌う部分では、リスナーからも「共感しかない！」「今を大事にしたい」という熱いリアクションが殺到。ライブ感のあるコメントも曲の雰囲気をさらに高めている。

また、「乾杯をしたんだ 子供のように 何度もいつもより少しおしゃれな服を着て 確かめ合った喉が渇くまで」といったリリックは、無邪気な時間と、その裏にある刹那的な愛しさを表現。リスナー同士で共鳴し合う様子も、この楽曲ならではの温もりを感じさせてくれた。

不破湊らしさあふれる、等身大のエール

不破湊が発信するこの楽曲は、さらりとしたラップ調の疾走感と、繊細なメロディアスさが絶妙に組み合わさり、不破湊らしさが存分に詰め込まれている。代表曲「ディストーションと抱擁」は、アルバム『Persona』でもひときわ輝く存在だ。

爽やかでちょっぴりノスタルジックなサウンドが、日々のなかの忘れかけていた“今”をリスナーの心に呼び覚ましてくれる。飾らぬ心で“今”を肯定する温かな歌声は、これからもリスナーたちに寄り添い続けるだろう。

情熱的なパフォーマンスを見せる不破湊。これからもますます目が離せない！