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2025年4月19日

メタルスレイダーグローリー × 周防パトラさん:コクピット起動、地下格納庫発見、要塞戦の“アルティメット”選択まで一気に攻め抜いた配信記

終盤では香りが異星生物の弱点になりうる伏線の回収や、グローリー限定の超兵器選定まで踏み込み

今回取り上げるのはファミコンの伝説的ADV『メタルスレイダーグローリー』。プレイしたのは周防パトラさん。配信は初見進行で、会話コマンドの取捨選択やアイテム提示の順番が効く本作の設計を、手探りで掘り当てていく推理型の攻め方が特徴だった。冒頭から「これ、フライトレコーダーとかのじゃないかしら。軍用の」とディスクの正体に勘づき、解析できる人材や設備がある軌道ステーションへ向かう流れを自力で構築していくのが痛快だった。 会話の中に仕込まれた手掛かりに対し、キャラクターの表情演出が情報の裏取りになる場面も多い。例えばエリナのわずかな笑みでニュアンスを読み解き、次の行き先を決める判断が自然とできていたのが印象的だ。 全体の見どころは、コクピット起動→ディスク判別→ハンバーガーショップの地下で基地発見→アズサ救出→ダークエリア合流→二機編成の迎撃→要塞への大光景ビーム砲という、探索と戦術が交互に来るテンポの良さ。終盤では“香り”が異星生物の弱点になりうる伏線の回収や、グローリー限定の超兵器選定まで踏み込み、シナリオ面の緊張感もピークに達した。

カードキーで覚醒するコクピット、フライトレコーダーの手掛かりを追って

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メインの導線を切り開いたのは、コクピットに座りカードキーを差し込むという具体的操作からだ。周防パトラさんは会話と観察を往復しつつ操縦席をチェックし、隠されたディスクが“軍用のフライトレコーダー規格”であるという示唆に素早く反応。解析のための人脈を辿る決断をする。このときの発言「フライトレコーダー? 軍用!?」に、視聴者も一斉に食いつき、ディスクサイズの軍規格統一という後の情報とも繋がっていく。 実際の操作面では、画面内の対象切り替えとコマンド選択を重ね、コクピットの隠しスロットを探る流れが続く。赤に反応して表示色が変わるUIフィードバックを頼りに、正しい箇所へカーソルを合わせると扉が解錠される。ここで「赤に反応して色変わった…ついた、ドアだ」と声が上がり、探索の正解を気持ちよく可視化した。 一方で、受付や整備区画での聞き込みでは空振りも多い。返答の揺さぶりに引っかかり、同じ人物へ質問の順番を変えて聞き直す再トライを数度繰り返すなど、ADVらしい渋さも味わっている。 それでも、ステーション職員へ「8年前の戦争、特にメタルスレイダーの記録を」と依頼し、一旦引き出しに時間がかかると聞くや否や別の現場へ移動して手掛かりを並列で追う判断は冴えていた。 実機ドットの表情差分や手の動きに驚嘆しつつも、情報の信頼度を視覚演出で裏取りする視点が強く、視聴者からも「顔差分こまけえ」「ドットすげえ」と感嘆が飛んだ。 コクピット起動の手順を一発で決めたハイライトはここだ。カードキー差し込みでコクピットが反応するシーン

看板の奥は要塞級、ハンバーガーショップ地下に広がる格納庫

情報の糸口は意外な形で現れる。店員が差し出す急ぎのメモを受け取り、地図を頼りに動くと、そこはハンバーガーショップの地下へ続く不可解な出入口。降りた先には大量のグローリー系統機が眠る格納層が横たわっていた。周防パトラさんが「ハンバーグショップの地下がこんな、しかもグローリーがたくさん」と驚くのも当然だ。 ただし乱れ撃ちのように質問を投げても、AIやオペレーターは核心を避ける。ここで一度状況を分解し「乗って戦うのか、順を追って説明を」と自制する発言があり、以後の選択が安定していく。 ビバーチェの正体が店舗前のコック人形に偽装された設計者であると判明し、彼がマサタダと深い関係性にあったと告げられるくだりは、序盤からの“設計者の頭文字と機体番号”の豆知識とも合致して背筋が冷える。 探索過程では、カードキーと匂いのフラグ、レコーダーディスクの扱い、そして「目につかない場所にディスクが隠されていた」点が一連の意図として繋がってくる。 チャット欄では「ここがマックの地下だぞ」「どう考えてもヤバい」と、明らかな越権構造にざわめき。 この節の終盤、赤反応で色が変わる制御パネルから新たなドアが開き、格納庫内の奥階へ進入する流れは、前節のUI手応えと反復学習で突破しているのが気持ちいい。赤反応のUIで隠しドアが開く瞬間 そしてビバーチェの遺志に連なる資料で、敵が“人間になりすます異星生物”であり、記録抹消と口封じが徹底された背景が語られる。緊張は一気に戦時モードへ傾く。

妹救出からダークエリア合流、60機体の迎撃態勢へ

物語の推進力をさらに高めたのがアズサ救出だ。敵の巣窟となっていた居住区から「妹さんは無事に救い出しました」との報告で安堵しつつ、基地機能が死んだ状況下の集合地点“ダークエリア”へ向かうことになる。 周防パトラさんはここで迅速に発進準備へ切り替え、格納庫のドッキングハッチ指定など手続きをテンポよく繋ぐ。左舷位置の指定を間違えないよう、文字情報を一つずつ確認する慎重さも見せた。 迎撃戦力は「正式採用された改良型が60機ほど」と明かされ、視聴者は量のインパクトに驚くも、周防パトラさんは数よりも役割分担へ意識を向ける。 その最中、敵は仲間に化けるケースがあると示唆され、香りのフラグや“匂いで見抜く”話が急浮上。ここで以前の「香水の香りがコクピットに」という伏線が効いてくる。 さらにアズサの記憶が点で繋がり、父の最期に紐づく描写が重くのしかかるが、周防パトラさんは感情を引き締め、必要な通信・装備・隊列確認を優先。視聴者からは「香りがフラグなのか」「香水ぶっかけないと」と、ゲーム的思考で弱点活用に前のめりな反応が並んだ。 発進手続きのアクション・確認・再入力の緊張も含め、ADVの読み解きから半ば“戦術シム”の雰囲気へ切り替わっていく手触りが見事だった。アズサ救出の報告からダークエリア合流へ移る手順

ポッド迎撃、二機編成の要塞突入、そして大光景ビーム砲と“アルティメット”の選択

最高潮はここだ。発進後は「二機で一チームが鉄則」と指示があり、周防パトラさんはエリナとコンビを組む。通信のやり取りに従いながら、まずは真っ直ぐ接近してくるポッドの群れを迎撃。エリナが「まっすぐこっちに向かってくる、早くどうにかして」と急かし、照準と射撃判断の連続で先陣の突破口を開いた。 この場面、入力猶予が短く、失敗すると被弾増で後続が苦しくなる。周防パトラさんは一度射撃タイミングを外すも、敵の直進に合わせて射線を修正し、連打ではなく間合いに合わせた点火で押し返す判断に切り替えたのが巧い。支援チームとの通信を挟みつつ、要塞へ取り付いた部隊の危機に急行する緊迫進行もあわせて描かれ、チャットは「やったか!?」「人手が足りないそうだ」など臨戦ムードに。 ポッド迎撃で二機編成の連携が光るシーン
そして指揮系統から衝撃の決断が下る。「直接攻撃を行う。大光景ビーム砲の使用を決意」と通達。直後、轟音とともに要塞外殻へ極太のビームが叩き込まれ、画面いっぱいのエフェクトで視界が白む。周防パトラさんは絶叫混じりに反応しつつも、余波で味方艦の状況確認を忘れず、被害評価と再突入のタイミングを探る姿勢を崩さない。 しかし相手は形態変化を厭わない異星生物。兵器の効きが相手の意思と適応に左右される以上、人間側の“決め手”には条件が必要になる。そこで語られるのがグローリー限定搭載の超兵器“アルティメットウィポン”だ。「反するものをすべて焼き払い、搭載をグローリー一機に限った」とされるトドメの手段は、機体認証とパイロット適合、そして状況判断の三拍子が揃わなければ切れない最終カード。 この瞬間、序盤から続く“香り”の伏線が再び浮上する。「コクピットに香水の香りがしていた」「香りが奴らの意思を崩す手掛かりになるかもしれない」という線が一本に繋がり、周防パトラさんは接触前の環境条件まで想定に入れて動き方を変える。 大光景ビーム砲の発射と戦術判断が切り替わる場面
仕上げに向けて、通信断で届かない命令を“録音されたアズサの声”で代替する発想が生きたのも熱い。「ディスクのB面にアズサの声が録音されている」と思い出し、トリガーとして再生することで閉じたループを開く見せ場は、手に入れた情報がすべて意味を持つ本作の真髄を体現していた。

グローリーが残した約束と次回への布石:B面の声、香りの謎、続く戦場

今回の配信で得た成果は多い。ディスクの正体を見抜き、コクピットの隠しスロットを開き、メモをトリガーに地下基地へ到達し、アズサ救出からダークエリア合流までを繋いだ。二機編成の迎撃ルールを把握し、要塞への大光景ビーム砲と“アルティメット”の存在まで辿り着いたことで、物語と戦術の両輪が明確になった。 特に印象的だったのは“香り”の伏線回収だ。秘書サヨコにまつわる香水の香り、コクピットに残る匂い、そして異星生物の“意思を崩す”ヒント。これらが戦術行動に変換された途端、単なる会話の小ネタが勝敗を分ける条件へ昇格した。 加えて、通信断の中でディスクB面の録音を使うアイデアは、入手物の使い道を最後まで疑い続けたからこそ到達できる解法であり、ADVとしての設計美を強く感じさせた。 周防パトラさんは「初めてやってみました」と語りつつも、分岐点での引き返しと再トライをためらわず、難所での“情報の再配置”が見事だった。 次回はグローリー限定の“アルティメット”条件を満たす手順の詰めと、香りを利用した識別・撹乱の具体策が焦点になるだろう。アズサの保護体制を確実にしつつ、二機編成での役割分担をさらに磨けば、要塞内部への本格侵入戦でも突破口を開けるはずだ。録音音声が戦況を切り替えるキーになる説明シーン
最後に、視聴者の反応もこのゲームの強度を証明していた。「香りがフラグなのか」「ついにディスクの出番か」「やったか!?」と、UIの変化、伏線回収、撃破の瞬間に的確に沸き立つコメント群が、ADVでありながら戦況の熱を確かに映していた。 まだ明かされていないビバーチェの仕込み、月面ムーンフェイスの奥層、そしてグローリーという名が与えられた本当の理由。周防パトラさんの推理と実行の速度なら、次の配信でも大きな前進が見られるはずだ。

外部リンク

参考クリップ

補足メモ

  • ディスク規格の軍統一や、コクピット内の目立たない場所に仕込まれた記録媒体など、作中の軍事プロトコル描写は細部まで一貫している。
  • 地下格納庫に降りる導線で渡された「急ぎのメモ」は、ADVらしいメタな誘導ではなく、組織の隠匿構造と現場判断が絡む自然なトリガーとして機能していた。
  • “香り”に関する会話は、単なるキャラ演出から敵性の識別・撹乱に転化する重要ギミックであり、以後の戦闘パートでも活用余地がある。

この配信は、クリック先の一枚絵と一行の返答を積み重ねる古典ADVの骨太さを、現代的な配信視聴体験のスピードで再構成してみせた。周防パトラさんの“手で解いている感”が最後の一秒まで濃厚だった。

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